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黄昏日記

年金生活に怯えるおばさんです。可愛い物がすきです。

遠藤周作原作の映画 「沈黙 サイレンス」を観ました

エンタメ雑感 カトリック教会

人間がこんなに哀しいのに

主よ 海があまりに碧いのです 遠藤周作

この言葉に泣けてきます。

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マーティン・スコセッシ監督

イタリア生まれでカトリック信者。

1970年代初頭から熱望していたギリシャの哲学者・小説家ニコス・カザンザキス
『キリスト最後のこころみ』の映画化『最後の誘惑』を1988年に実現
『最後の誘惑』という映画が、イエス・キリストを人間
十字架に架けられたキリストが、マグダラのマリアとの結婚から
多くの子どもをもうけ、最期は普通の人間として死ぬという
誘惑があったという解釈に由来する。
幾つものキリスト教関連団体から抗議の声があがり、上映反対運動も巻き起こった。
wikiより


多分、6年振りに映画館で観る映画で
初めて一人で映画を観ました。


暇な友達数人居るので誘おうかな、と思ったけど
送り迎えや映画を見終えた後のお喋りなど
面倒だったんだな・・・
それに映画が単なる娯楽映画とも言えないような
キリスト教的な映画だったし。

すると、観に来ていた方、全員が一人でした。


映画の感想、とても難しいです。

遠藤周作の原作は10年くらい前に文庫本で読みましたが
詳細は忘れているし、再度読むにも何しろ目が悪いので
文庫本ではなかなか読み辛い。


10年経ってもう一度原作を読んだら
また違った見方をするかもしれない。
心を打つ名作なので是非読みたい一冊です。



キリスト教という信仰をモチーフに
人間の強さと弱さ、弱そうに見えて実は強かったりする。


祈っても祈っても
神は、主は答えてくれない

なぜですか? なぜこのような辛い目に遭うのですか?
神よ、主よ、答えてください

例えば、東日本大震災に時のあの惨状の真っ只中に居た方は
神を恨んだでしょう、いや、神も仏もないと思ったでしょう。


切支丹弾圧もすざまじいものでした。

なぜ、主を信じる者がこのような仕打ちを受けなければならないのか。

司祭の信仰心が揺れ動くのも当然でした。

私だって、いとも簡単に、何度も踏み絵を踏む キチジローと同じです。
踏み絵を踏みながら、告解、許しを請う、弱い人間なのです。

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小説を読んで、一番印象に残っていて
尚且つ、クライマックスだと思うのが

司祭が踏み絵を踏むシーンなのですが
この心境をもう少し、あと2分でも良いから時間を掛けて欲しかった。

司祭は信仰心が弱いから踏み絵を踏んだんじゃない。
拷問されている信者達の命を救う為に踏み絵を踏み棄教した。

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キリストの声

「その踏絵に私も足をかけた。あの時、この足はへこんだあの人の顔の上にあった。私が幾百回となく思い出した顔の上に。山中で、放浪の時、牢舎でそれを考えださぬことのなかった彼の上に。その顔は今、踏絵の木のなかで摩滅しへこみ、哀しそうな眼をしてこちらを向いている。(踏むがいい)と哀しそうな眼差しは私に言った。
(踏むがいい。お前の足は今、痛いだろう。今日まで私の顔を踏んだ人間たちと同じように痛むだろう。だがその足の痛さだけでもう充分だ。私はお前たちのその痛さと苦しみをわかちあう。そのために私はいるのだから)
「主よ。あなたがいつも沈黙していられるのを恨んでいました」
「私は沈黙していたのではない。一緒に苦しんでいたのに」
「しかし、あなたはユダに去れとおっしゃった。去って、なすことをなせと言われた。ユダはどうなるのですか」
「私はそう言わなかった。今、お前に踏絵を踏むがいいと言っているようにユダにもなすがいいと言ったのだ。お前の足が痛むようにユダの心も痛んだのだから」
 その時彼は踏絵に血と埃(ほこり)とでよごれた足をおろした。五本の足指は愛するものの顔の真上を覆った。この烈しい喜びと感情とをキチジローに説明することはできなかった。」
http://www.ne.jp/asahi/sindaijou/ohta/hpohta/fl-bungaku2/endo04-tinmoku.htm
禅と文学 遠藤周作より


他はネイティブじゃない英語を村人が喋ることに違和感があり
どうせなら、片言の英語、単語と身振り手振りでも良ったかなとか

英語を話せるのは、キチジロー役の窪塚洋介
通訳役の浅野忠信だけでも良かった気がした、とか


日本が舞台で、どーなることかと思ったけど
ちゃんと日本になっていました、とか

映画に関してはいろいろあるけど、総じてよくできた映画でしたが
小説を読むのが一番良いと思いました。


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